前回の続きです。

↓こちらは前回更新です。

5周まわってTwelve bars and three chords ①「ブルーズやろうゼ。」

 

今回は、ブルーズの基本構成、Twelve bars three chords(12小節3コード)の例を少しあげてみます。

 

12小節3コードの展開が頭に入っていれば、世界中どこに行っても飛び込みで演奏や歌唱参加できます。

音楽は言語って言うけども、本当に便利ですよね。😀

 

前回、今回のトピックは初歩中の初歩のお話しになるので、楽器奏者さんは皆さん最初に通っている道です。

でも、意外とボーカルオンリーの方はあんまりジャムセッションに馴染みなないかもしれないので、手始めとしてボーカルさんもぜひ、ブルーズの構成で遊んでみて欲しいです。😊

 

超簡単ですヨ。

ブルーズの基本的な構成、Twelve bars three chords(12小節3コード)について。

 

ブルーズは基本的に、I(トニック)、IV(サブドミナント)、V(ドミナント)、という3コードを用いて12小節を演奏する構成になっています。

 

12小節を一周まわるとワンコーラスということです。

 

では、「C」のスケールで例に挙げますね!

 

I (トニック)を 番号1 として数えてくと、1番目は「C」、4番目は「F」の音です。つまり、I(C)、IV(F)、V(G)となります。

例えば、バンドの皆で「キーCでブルーズやろう!」という流れになった場合は、「C」と「F」と「G」の、3つのコードだけで演奏されるという事です。

 

I(C)   |   I(C) or IV(F) |   I(C)  |   I(C) |

 IV(F)  |   IV(F)        |   I(C)  |   I(C) |

|  V(G)   |   IV(F)        |   I(C)  |   V(G) |

 

こんな感じです。

1小節を ” | | “ ←で、区切ってます。 💦

2小節目は、CかFどっちかが入るので(どっちでもいける)両方書いてます。これで12小節(ワンコーラス分)ですよね。

 

上記はCの例ですが、この法則で自分の好きなキーに置き換えればいいだけ。キーAでやるならAのスケールで置き換えて、マイナーならマイナーでやればいいと言うわけです。

 

むっちゃ簡単でしょう!

 

つまり、この12小節が永久に?(笑)ループしてるんですよ、ブルーズって!(そうじゃないブルーズもありますが、基本的には、という意味です。)

 

1回転目にまず歌が入りますよね、2回転目がギターソロ。弾き語りならばその後すぐ歌に戻って3回転目終わればエンドだけど、バンドなら人によってはソロを2回しするかもしれない。そして次の楽器にバトンタッチ、また次の楽器へ振って・・・の繰り返し。

最後にバトンタッチが歌に戻ってきて、そこでコーラス歌ったら普通にシメるわけですけど、まだまだ盛り上がりそうならばその次にまた楽器にバトンタッチしてもいいんですね。完全にノリなので。

 

誰かがストップかけないと永久に止まらないかもしれません。笑

 

 

あと「ソロ回し」の際の注意ですが、ベーシストさんとドラマーさんにはアイコンタクトをしっかり取った方が良いです。

 

基本的に、ブルーズでも何でもセッションする時って、バンドの仲間同士でアイコンタクトしながら、(次俺行くわー)(つぎ、お前がソロ演奏やる?)みたいな、相手の様子を見ながら、振ったり、振られたりして、バトンタッチしていくのですが、ベースやドラムの人は(俺は飛ばしていいよ)というようなアイコンタクトをしてくる人が比較的、多いです。

もちろん、ソロプレイを楽しみにされてる熟練されたプレイヤーさんも沢山いますが、(別に俺のソロは飛ばして他の人やっていいよ)って思っている方も多いのが、バンドの要とも言えるリズム隊の特徴かも。(私の経験上での話しですが)

 

ボーカル、ギター、ピアノ、ハープ、ホーンセクションなどなど、主旋律のメロディー奏でるパートさんと違って、後ろでがっちりとそのベースを固めるリズム隊の方々って、パーソナリティーにもちょっと特徴ある気がしません?

よく、ドラマーとベーシストはバンドの父母!と言われることもありますが、温厚で縁の下の力持ち的で、控え目に見えて芯の強い方が多いような感じ。個人的な意見ですが、そういう人が多いようなイメージが。

と、言うのも、私の場合(一応メインはVo業)は、いつもドラマーさんやベーシストさんには癒されたり手のひらで転がされたり?するんで、意見や会話がぶつかることがまず無いんだけど、ギタリストさんとは割と意見ぶつけあったりとか、めっちゃ仲良くなったり、かと思えば近親憎悪みたいになったり。なんか兄弟みたいな感じになることが多いんですよね。😅

 

余談でしたが。

ドラマーさんやベーシストさんとセッションする場合、彼らはソロを弾けない・叩かないのではなく「僕はいいので、君がソロをどうぞ」という、譲るタイプの奏者さんが結構いるんですよ。

リズム隊の例にかかわらず、どんな楽器でもソロを振れば喜ぶというわけでもなく、ひっそり演奏に参加したいタイプの方もいるので、周囲の様子をお互いに感じ合い、譲り合いながらやるのがセッションで大事なことでもあり、面白いところでもありますよね!

 

ブルーズといえばやはりギターサウンドですから、ブルーズの即興セッションを始めると、ギターやハープ等はかなりの存在感と演奏量を占めることも多いです。

流れ的には、それらの盛り上がるソロプレイを、ボーカルが取り返して、ワンコーラス歌って締めるというパターンが一般的かな。

なので、バンマスがいない場合は必然的にボーカルが指揮を取ることになります。

 

ボーカルさんはJBの映像をみて指揮を覚えておきましょう。って、流石にあれは凄すぎてできへん。できたとしても怖いので真似しない方がいいかもですね。にゃは。

 

ブルーズは展開が単調なので、まだ、各パートにソロを振ったまま放置しても自然にワンセットの曲がフェイドアウトしていくのですが、これがジャズになるとまさに(永久に続くのか!?)(今夜は家に帰れるのだろうか)の世界になります。

1曲10分とか15分はザラではないですか。ジャズのセッションだと。

ジャズ素人参加目線で言うと、こうなるともはや、ワンセットを誰が止めるのか?(いつまで続くのか)という問題よりも、「もうこっちに(ソロを)振らないでくれ!」という、ソロ振り恐怖問題の方が大きい。ジャズに参加すると、彼らジャズメンの良い意味でのクレイジーさがよくわかります。

 

ジャズのスタンダードナンバーは12小節3コードではないのと、ジャズの場合はセッションとはいえど初対面の場合は基本的には譜面がないと厳しいので、最初に例にあげた基本構成は通用しませんので、ここでは余談でした。

でも、ブルーズ構成のスタンダード曲もあるんですよね。つまり、ジャズでもブルーズでも使える曲。そういうの覚えておくと手持ちの譜面がなくってもジャズマンとセッションできたりするので色々楽です。色々聞いて探してみると面白いですよ。

 

ボーカル目線で言えば、歌はブルーズよりジャズの方が楽しいんですよねえ。ドラマチックな展開にそって歌っていれば形になるので。(笑)

厳密に言えば、ジャズの方が展開が壮絶ではあるし、歌だって難関度高めですが・・・

 

例えて言うならば、レノンのGのシンプル曲。コード展開が楽だなって思って演ってみても、実はレノン以外が歌うのは難しく本人でなければキマらない。相当の個性が必要になるため、カバーすると大抵微妙になるか失敗する。

マッカートニーの曲はやや複雑なコード進行やめんどくさいコードがあるんだけど、コードをたどって歌っていれば何となくサマになる(大衆要素がある)という感じかな?

 

なので、3コードだけのシンプルな曲の方が、簡単に覚えられて楽そうに思えるけど実は没個性になってしまって難しいんですよね。

 

そういう意味で、ジャズは曲のドラマティックで壮大かつ壮絶な展開に”助けられて”何となく雰囲気を出して歌うことができても、ブルーズは何となく歌うと、ベースがほんまシンプルで単調だから雰囲気出ないわけです。

よほどの声と中身から圧倒させる表現力がないと、ほんま、なんの引っかかりもないような歌になります。

 

ボーカルにはブルーズは退屈。でも、そう言う私の(そう感じる人の)実力不足といったところです、ワハハ。

 

ブルーズの弾き語りだったりサマになってるブルーズ歌手さんなど、オーディエンスが聞いてても全く飽きない人ってのは、かなりの実力者で根っこからの音楽マンということです。

 

洋楽に限らず、邦楽でもカバーなどやって比較してみて欲しいのですが、難しい!って感じる曲や、面倒くさいコード展開や歌い回しに苦労する曲の方が、覚えさえすれば誰でもそこそこサマになるんですよ。

 

バンドでオリジナル曲を仕上げるとしても、セブンスとかナインスとか音を増やして行ったり転調を入れればある程度雰囲気でるし、さらにアレンジが格好よく決まればそれだけで格好良くなる。

それでも微妙ならbpmを上げれば概ねクールになる。もちろん、それもセンスなので曲作るのは難しい、というのは前提での話しですが・・・

 

だけど、極端な話し、クールな伴奏やアレンジを全て取ってしまって、アンプラグドで歌うと全くよくないじゃん、どこにメロがあるの?っていう曲だってあるわけです。

それ言っちゃうとジャンルの意味がなくなっちゃうので野暮な話しですが、あくまで例えですので、すみません。

 

でも、コードを3つか4つくらいしか使わず、弾き語りだけとか、ピアノ、ギター、ドラム、ベースだけ、という特段それ以上音を重ねることのない構成で、名曲と呼ばれてたり、すごい渋くて格好良かったりする曲って、多分それはとんでもなく凄い曲だし、それを歌って聞かせる人って化け物かと思ってしまいます、個人的には。

 

ボーカルさんは最初はちょっと退屈かもしれませんがブルーズもかじってみてください。ハマるとめちゃくちゃ深くハマります。

そして、それがビシッ!とやれるようになってた時にはスゲエ人になってるという事です。

 

あと、即興演奏をする際に、周囲への親切心で選ぶなら、キーはAかEを選べばまず問題なしです。

即興現場は初心者からプロまでいるので、まずは誰でも楽しめる選曲やキーにすると雰囲気良いセッションが楽しめます。

 

さらに「皆がわかる曲」というセッション曲の提案をすると、尚良し。

 

誰でも、自分が知ってる曲や演奏した曲の方が、上手く演れるし歌えるし、何度か演奏したことがあれば、引き出しも沢山持っているでしょう?

 

セッションバンドに参加する皆がそんな感じに思う曲であれば、皆んなが引き出し持ってて演奏に慣れている=バンド全体のレベルがグッと上がるんですよ。

個々の演奏レベルが上がるということは、自分の実力も周囲に引き上げられて通常以上の演奏を発揮できるんです。結果、ものすごく良いステージになります。

 

「どうせならマニアックな誰もやってない曲をやろう」「俺がこれ好きだから、知らない曲かもしれないけど皆ついて来てね!」という曲の提案は、失敗パターン。

即興演奏では、ミーハー選曲の方が間違いないし、喜ばれます。客にもね!

 

歌詞の世界観もブルーズは特徴あります。

ブルーズは「自分のシチュエーションを重ねて歌う」というのは難しい世界観が多く、一般的には感情移入し難いかもしれません。

 

ブルーズの曲の世界は、「俺は辛い」「俺は悲しい」「俺はひとりぼっちだ」「彼女は去ってしまった」「ハニー、帰ってきてくれ」「そして皆いなくなった」「俺は絶望だ」「毎日嵐だ」・・・というような歌詞を延々と歌います。

最終的に「何もない、だけど俺にはブルーズがある」というオチです。

 

ブルーズの名曲と言われるものはほとんどそうなのですが、だからと言って悲しく歌う必要は全くないんで、この歌詞に超明るく笑顔でセッションってのも多いので。それもブルーズのセッションのおもろいところです。

 

これが、考えようによっては、歌詞覚えるのが楽でいいんですよ。

特段、ブルーズ名曲の歌詞を覚えてカバーすることもなくって、適当に「私はひとりだあー!」「陽が沈むうー!」と、繰り返してれば世界観出ます。

 

深く考えると難しいけど、ライトに考えると色々楽でもあるんですね。面白いよ。

 

やはり、渋い大人の男性や、もしくは大人の女性が歌う方が世界観にビシッとハマるのは確かですが、若い子が歌ってたらかっこいいと思うんだよね。

 

あと、女性の場合はちょっと注意も必要で、ブルーズには性的表現のある歌詞も結構あります。

ブルーズの有名曲をカバーする場合は、その単語のスラングの可能性も考えながら訳することをお勧めします。

 

私もさ、英語がよくわからんかった昔むかし。かなりヒワイなスラング歌詞と知らず、シャウトしまくってたらやたら会場が盛り上がったことがあったわ。

まあ、外国人向けにあえてそれを狙うならいいけど、意味知ると結構恥ずかしいぞ。全然やわらかい表現じゃないから。かなりやばい。

 

・・ちゅうわけでした。

 

ブルーズ関連の記事は過去にいくつか出したこともあるのですが、ここは戯言ブログなんで、かなりライトな内容かつ主観も書いてますが、ご愛嬌にて。

私の場合は基本はボーカル目線ではありますので、奏者さんには当たり前のような話ししかしてません。ごめんなさい。

専門的に始めようという方は、ブルーズ専門の方やプロのギタリストさんなども色々解説されてると思いますので、色々調べてみると良いと思います。

 

ではでは!

 

 

 

 

 

 

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