BBCニュースでも連日の話題ですね、キャヴァーンクラブ。

絶対に、継続あって欲しい!存在し続けて欲しい。凄く苦しいだろうけど、無事に乗り越えて再び皆で演奏出来る日が来て欲しいと心から願います。

 

 

スカウサーだけでなく全世界のファブマニアが狂乱してしまう、冒頭で触れたその「話題」とは?

それは、英国リヴァプールのランドマークのひとつである「Cavern Club」が、経営困難による閉館の危機を感じているという報道のこと。

ご想像の通りロックダウンによる影響が大きな要因。

お店維持のためにプールしてあった資金も減り、由々しき状況らしいのです。

 

3月からのロックダウンに伴う休業続きで、どこの劇場でも同じような困難に陥っている状況ですよね。

キャヴァーンも同じく・・・

 

「聖地」と呼ばれるキャヴァーンクラブの危機というのは、世界中の音楽ファンにとっても衝撃のニュースです。

 

さて。

キャヴァーンクラブとは?

それは、初期のビートルズが272回出演したと言われる、伝説のライブハウスのこと。

*出演回数については諸説あります。300回弱という表現が一番良いかな?と思います。

 

以前、私自身が書いたエッセイにて「272回」と記してるので、一応、私はこの数字で統一して書きます。(笑)

その数字に関しては、初渡英前に情報収集として熟読した文献の数々の中から引っ張った数字ですが・・・ごめんなさい!凄く昔に読んだ文献なので、どの御本だったか思い出せません。記されていた事には間違い無いですので!

 

とにかく、キャヴァーンクラブは、ビートルズにとって欠かせない歴史のひとつ、彼らの足跡のひとつなのです。

 

今回は、英国リヴァプールのマシューストリートに位置する老舗音楽プレイス「Caveren Club(キャヴァーンクラブ)」について少し語らせて頂きます。

 

少し・・と言いつつ、私のファブ絡み話題の時は長くなります。(笑)

かなりボリュームあるブログになりますので、お時間ある方はのんびり休みつつ、お付き合いよろしくお願いします。

 

主観的な表現も出てくるかもしれませんが、「おっ、コイツ、ビートルズを愛するあまりにとっ散らかってるな〜」と思っていただけたら。マニアの皆様はぜひご愛嬌のほど、ご容赦頂けたら幸いでございます!

 

現キャヴァーンクラブ

 

厳密には、現在のキャヴァーンは、ビートルズが演奏していた当初のものとは違います。

オリジナルは1973年に閉館しており、1984年に再オープンした際に「若干」ですが場所も移動しています。

 

しかし、忠実に再現されたキャヴァーンクラブは、「歴史上残しておかなければならない場所」として再開されたと言っても過言では無いと思います。

ビートルズゆかりの場所として、スカウサーの音楽発信の拠点として、マージービートが鳴り響く場所として建て直された現キャヴァーンクラブは、完全オリジナルではなくとも、まさにオリジナルのキャヴァーンクラブとして蘇ったものと言えるでしょう。

 

私たち音楽ファンにとって、ファブマニア(ビートルマニア)にとって、キャヴァーンクラブは特別な場所であることには違いないのです。

 

 

 

キャヴァーンクラブの位置する「マシューストリート」は、まさにリヴァプールの目抜き通り。ビートルズ通りと呼べるほどに、あたり一面にビートルズを感じる事ができます。

マシューストリートには同じくビートルズゆかりの地である「グレープス」も存在します。

 

 

 

マシューストリートに面してはいませんが、一歩奥へ踏み込むとホワイトスターもあります。

 

 

その他、マシューストリートにはキャヴァーンパブやレノンズバーなど、ビートルズ関連のお店もありますが、この辺は後々に作られた商業的な感じであり、直接的なビートルズゆかりの店ではありませんけど、音楽ファンからみてもとっても楽しい場所です。ファンならば全て訪れたいものですよね!

 

 

また、全世界のビートルズショップの総本山と呼びたくなるような、現地ビートルズショップがあります。お店の名物お兄さんこと、スティーブさんも有名です。

 

私がリヴァに行くのは・・・ちなみに、リヴァはハレルヤ語です。私はリヴァプールのことを「リヴァ」と呼んでます。

リヴァには毎年訪れているわけではないんですが、いつ行っても、スティーブが「YOKO?」と、覚えていてくれるので感激。優しい。

 

何せ、リヴァの皆様には、イギリスに誰も知り合いが居ないような頃からお世話になっていますので・・

優しいんです、スカウサーは。

リヴァ方面に足を向けては眠れないほどに、リヴァプールの皆さんに恩を感じております。

 

ちなみに、有名なJacaranda Club(ジャカランダクラブ)は上記のプレイスからは、ちょっと離れているところにありますので、マシューストリートには位置してません。

 

演奏してるのは私です、失礼しました。

印象としては、ジャカランダの方が若者パワーが激しい感じがします。盛り上がり方なども。

 

キャヴァーンクラブには観光で訪れる人も多いので、年齢層も幅広く、激しく盛り上がり続けるオーディエンスもいれば、落ち着いてしっとりとドリンクを楽しむ人など様々ですが、ジャカランダは、オールスタンディングの大合唱の、はちゃめちゃの大騒ぎといった感じ。地元の人たちのコミュニケーションの場というのも手伝っているのかもしれません。

 

ジャカランダといえばサトクリフ。マシューストリートからジャカランダ方面へ行き、更に郊外方面へ向かうと、ビートルズの初期ベーシストである「スチュアート・サトクリフ」こと通称スチュとレノンの出身校であるリヴァプール・カレッジオブアートがあります。

ちなみにこの学校では、スチュのほか、最初の奥様のシンシアさんとも出会っております。

歩けない距離ではありませんので、この周辺まで来ればレノンやスチュが学生の頃にドリンクを楽しんでいたパブで「ブラックベルベッド」のオリジナル(レノンが飲んでいた物と同じレシピのものという意味)が楽しめたりなど、更に世界も広がるわけですけども、今回はキャヴァーンの話しなので、その辺はまた今度。

 

ちなみに、ビートルズは結成当初は5人。(詳細は端折ります)これはテストに出るかもしれないので知らない人は覚えておきましょう。って、何のテストやねん。

スチュが抜けることになった経緯は色々長いストーリーがあるのですが、一言で言うと、彼は「音楽」よりも「アート(絵の方面)」を取ったということです。

 

そして「ブラックベルベッド」とは、シャンパンとスタウトを割ったカクテルのこと。すごく美味しいですよ。

若かりしジョンレノンが好んで飲んでいたという話しも有名です。

レシピは諸説あるようですが、彼が飲んでいたというパブで飲んだブラックベルベッドには、少しカシスが入ってました。私が飲んだ時は、です。レノンのころと変わっていなければ、同じものをレノンが・・と思うと感激もひとしお。

 

そのまま更に郊外に足を延ばし、ストロベリーフィールズやペニーレイン、ミミおばさんの家やポールの家、セント・ピーターズ教会などを観光し、クオリーメンや若かりしビートルズの面影を感じたあとは、セントラル方面に戻り、ピアヘッドやビートルズストーリーを堪能。(逆周りでもいいかな。)

 

ライヴァービルディングを見上げて涙を浮かべた後に、改めて小さな目抜き通りのマシューストリートに戻り再びキャヴァーンで腰を落ち着けてドリンクを楽しめば、ビートルズの雰囲気に酔いしれる事間違いなし。

 

 

ライヴァービルディングです。

このビルのてっぺんに存在するライヴァーバードはリヴァプールの象徴。二羽いるのですが、わかりますでしょうか?

 

このライヴァーバードが飛び立つ時にリヴァプールが滅びる・・・と言われています。

 

ライヴァービルディングを見上げると、なぜか涙溢れます。ああ、リヴァなんだあ!彼らが生まれて育ったんだなあ!と胸にグッと来るんですよね。

アンソロジーの最後のシーンをダブらせ、Free as a birdが脳内に流れてきたり・・・

 

同じような方、あなたもさては大ファンですね?

私はいつもこんな感じで、何度見上げても飽きません。涙枯れてまうわ!(笑)

 

そんなこんなでリヴァの好きな名所やゆかりの地を巡りましたら、マシューストリートに再び戻り、旅の最後はキャヴァーンクラブで音楽とドリンクを楽しみましょう!

 

 

・・・という事で、絶対に欠かせないのです。リヴァにとってキャヴァーンクラブは。

ここに最後に立ち寄らなければ、リヴァの感動をシメられないのです!

 

そして、ビートルズ・トリビューターと言う、後の世代へもビートルズの音楽をライブで伝えていくミュージシャン達が常に発信し続けている拠点としても、スカウサーの憩いの場としても、そこに存在していて欲しいと私は思っています。

 

何か支援できることがあればしたいですよね。

皆にとってそこは特別な場所なのです。

 

キャヴァーンが本当の伝説になった理由

 

さて、そんなキャヴァーンクラブですが、初期ビートルズがレギュラリーに演奏をしていた事で、後に「聖地」と呼ばれるまでの伝説のプレイスになったことは前述の通りですが、ビートルズにとって特別なゆかりの場所と言われる理由は他にもあります。

彼らの本当の伝説・歴史がここから始まったのは、彼らが演奏していたからと言うことだけではないのです。

そこに大きな出会い、運命を左右するターニングポイントがあったからなんですよね。

 

ビートルズの歴史を一番最初から話すと大変な事になるので、省略します。

バンドとしての形が出来上がって来ていた初期の彼らが(だいぶ飛ばしましたね。笑)、そのスキルを更に向上させたのは、ドイツのハンブルク巡業です。

そこで彼らは、夜な夜な酔っ払い達のヤジをかわしながら、無謀なリクエストに答えながらも長時間連日の演奏を繰り返します。ここで実力に更に拍車をかけました。

 

リヴァプールに戻る頃には人気のバンドとなっていたビートルズ。帰国してキャヴァーンクラブに出演する事になるわけですが、当然ながらすぐさまスカウサー(リヴァプール人)をも虜にしていきます。

 

ある日のこと。薄暗いワイン蔵のような会場の小さなステージの上で輝く4人の若者を、ひとり見つめる紳士がいました。

それが、後のマネージャーであり彼らの運命を大きく変えたブライアン・エプスタインです。

 

デビュー以前には某レーベルからはデモテープの不合格を出された事もあるビートルズ。ライブハウスという現場でひたすらに鍛え、成長を続け、オーディエンスを魅了していたユニークな4人の若者の真の才能と爆発前のエナジーを、いち早く見抜いたのがブライアンでした。

 

当初、リーゼントに革ジャンという所謂ロックンロールスタイルで演奏をしていたビートルズ。

時代はエルビスプレスリーに熱狂していた世の中。メンバーそれぞれが、アメリカから渡って来たブルーズをはじめとする様々な音楽からインスピレーションを受け、ロックンロールを奏でてオーディエンスを魅了していたのですから、当初のスタイルにも何の違和感もありません。

 

そのままでも十分クールです。

 

しかし、ブライアンはその頃に皆が描く未来よりも、更にトップのトップを目指したのでしょう。

彼らのスタイルを一新します。

立派なスーツを仕立て、靴を選び、そしてヘアスタイルも上品で個性的なマッシュルームカットに揃えます。

 

イギリス国民、ひいてはクイーン、そして全世界へと、どの世代へも受け入れられるよう、どんな場所でも馴染むように、大衆的かつ個性的なインパクトのあるスタイルへと、彼らをコーディネイトしました。

 

ビートルズがロックにとどまることなく、ポップであり、大衆へとアピールできたのも、多彩かつキャッチーな音楽性だけでなく、その統一して洗練されたスタイルも一役買ったと言って良いでしょう。

 

その後の活躍はご存知の通り。(だいぶ端折りましたね~笑)

 

よく、ビートルズとストーンズが「優等生と不良」のように比較されることもありますが、これは売り方の違いというだけで、元々はどちらも同じようなスタイルなので、この比較って個人的な意見を言うとめっちゃナンセンスだと思うんですよね。

 

音楽ファンならご存知の通り、ビートルズとストーンズはライバルという立場であれど敵対もしてないですし、世界初の衛星中継となったビートルズのライブ中継では、その会場で一緒に微笑ましく「All You Need Is Love」を歌うミックの姿も映ってますし、ストーンズもビートルズに曲の依頼をして歌ってますしね。その曲を更にビートルズがセルフカヴァーしていたり。

 

互いにリスペクトし合っている仲と言えるかと・・

どちらも、ブルーズルーツのロックンロールであり世界的なミュージックアイコンであることには違いないです。

 

ただ、大衆性のアピールを強くしたブライアンのマネージメント戦略によって、ビートルズが「アイドル」として「新たなポップスター」として認知され、ビートルズ本来のロック色や高い音楽性を分かっていないまま、単純に「偉大なスター」としてその名を知っている人が多いことも事実でしょう。

そういったところで、所謂「優等生」という比喩が生まれたのかなあと。でも、ミュージシャンは皆アンダーグラウンドな面を持ってますから。ジョンの歴史に詳しい人であれば「いやむしろファブこそ不良でしょ」というかもしれませんよね。

 

ビートルズの音楽性を話すと5年くらいかかるので、やめます。(笑)

 

 

余談ですが、ファブマニア(外国人)の中では「ビートルズを嫌いな人を信用するな」と言われているんです。勝手なカテゴリー分けではありますよね。(笑)

 

「嫌い」なんて人いるの?なんて、我々からしたら思うわけですが、やはり普通にいるかなあとは思います。

彼らが発信するロックは、退廃的なものではなく、ピースフルなものですから。

「家を出ろ!」と歌うのではなく「家へ帰ろう」と歌うのがビートルズ。それが彼らのロックです。

そのメッセージ性に共感しない人だって、世の中にはいるんじゃないかしらって確かに思うんです。ロックは破壊だろう!って思う人はいるし、それが更に多くのジャンルや世界観の音楽を生み出してるわけですから、絶対に必要な感性だと思います。

 

でもビートルズあたりになってしまうと、もはやポピュラー音楽の通り道。

想像もしないような激しく退廃的なバンドのスタジオにアビーロードのポスターが貼ってあるなんてよくあることですし、アーチスト側のイメージ戦略として「実は聞いて影響受けたけどファンには公言してない」という人もいます。

仮に好みでなくとも、技術的な面だけみてもビートルズに何も感じない音楽家はいないだろうと思ってる音楽家が多いのは確かです。

「ビートルズ、聴いた事ないし、嫌いやし」と、音楽やってる人が言うと「ひえええ〜〜〜!」と、周りがズッコケてしまうかもしれないので要注意かもしれません。(←なんか表現古い)

なので、もし苦手なのでしたら「好みの音楽では無いけど、彼らは凄いよね」くらいに言った方が無難です。

 

でも、現代のポピュラー音楽(ビートルズ出現以降)は少なからず、彼らから何かしらの影響を受けていることには違いなく、全く違うジャンルの好きなアーティストがいて、そのアーティストのルーツを辿っていくと最終的にビートルズに繋がると言う事は多々あるんですよ。間接的に影響受けてた!ってこともあるかも。

何の話しやねん。

 

・・・・と、言う事で話しを無理やりキャヴァーンに戻します。

 

 

こうしてすべてが始まった

 

キャヴァーンクラブが伝説のプレイスとなったのは、ビートルズが多々演奏した場所という事だけでなく、ビートルズという世界を巻き込む巨大なタイフーンが発生する、まさに嵐の前の出会いが「そこ」にあったからなのです。

 

当時を振り返った、ブライアンエプスタインのインタビューの中の有名なセリフです。

 

”It was there that really it all started”

「こうしてすべてが始まったんです」

 

ビートルズの奇跡は、There(そこ)から始まったのです。

 

There=「そこ」とは、リヴァプールのことであり、そして、キャヴァーンクラブでもあるのです。

 

リヴァプールは、ビートルズの故郷であり、スカウサー達の故郷であり、そして、音楽ファンの憧れの聖地でもある。

数あるビートルズゆかりの地の中で、ペニーレーンもストロベリーフィールズも欠かせないならば、同じくらいにキャヴァーンクラブも特別な場所なのです。

 

それは、その後の未来の音楽シーンを変えていくことになる歴史が「そこ」から始まったからなのです。

 

ここからは、個人的な戯言(余談)です

 

個人的な話しで恐縮ですが、私にとってもそこは心の故郷です。

リヴァ無しに、キャヴァーンクラブ無しに、自分の人生の喜びは訪れなかったかもしれない。

 

実は私はキャヴァーンクラブでデビューしまして、ついでにいうとイギリスでのバスキングもマシューストリートから始まりました。

 

そこからすべてが始まったのです。なんちてー。言ってみたかっただけ。

 

影響を受けたことを考えると、そこは音楽の第一歩、いろはの「い」ですね。ワハハ。

 

その後も、キャヴァーンもマシューストリートも何度か演奏させて頂き、キャヴァーンクラブのオーナーには本当にお世話になってます。

 

だからこそ強く思う。

この危機を乗り越えて、その場所がなくなることがないよう祈ります。そして、再びキャヴァーンに立てる日が来ることを心から願っています。

私も全く実演できていません。同じ人はたくさんいると思うし、場所提供するオーナーさんもキャヴァーンのオーナーさんと同じ思いで苦しんでいる人が、世界中にいると思います。

 

キャヴァーンの危機は、キャヴァーンを愛する人たちだけの危機ではなく、音楽を愛する全ての人にとって、他人事ではない話しです。

明るい未来を願います。

 

ちなみに、マシューストリートもライセンス制度なので、ご注意くださいね!無許可でバスキングはできません。

この状況なので、現在はバスキング自体が厳しいですが、将来マシューストリートでバスキングを目指す方の参考までに。

 

マシューストリートでは、ビートルズの曲以外はやらない方が無難です。たまに他のアーティストをやってる人がいますが、時代は同じ音楽ばかり流れているかな。ツェッペリンとかね。

 

実は、私もスキヤキを歌ったこともあるんだけどサ。キャヴァーンでもマシューストリートでも。

もちろん、ビートルズ数曲の中で、こっそり、パパッ!と流れるようにスキヤキを組み込むだけですけどね。あんまりココでビートルズ以外をやるのは怖いから。

 

リヴァで子供たちとの交流演奏会をやった時にも、スキヤキを披露しました。お子様はポカーンとしてたけど、マシューストリートでは、たまに食いつく人もいたので面白いですよ。

スキヤキがヒットした頃って、ビートルズブームとまさに同じ時代と言えますからね。

 

音楽の歴史を塗り替えた、1963年!

 

全米ビルボードでトップ1を取ったのは、実はビートルズよりも、スキヤキを歌った坂本九さんの方が数ヶ月早いんですよ。

 

ビートルズがアメリカでナンバー1をとった曲は「I Want To Hold Your Hand」ですが、この曲がアメリカ進出したのは1963年12月26日。

すでにイギリスで人気絶頂だったビートルズが乗り越えなければならなかったのが、アメリカの壁。アメリカでの成功は世界の成功の始まり。なかなかアメリカでの爆発的ヒットまでに繋がらなかったところ・・・

「I Want To Hold Your Hand」で全米トップとなり、事実上この曲で念願のアメリカを制覇したのでありました。

 

一方、坂本九さんのSUKIYAKIは、1963年5月3日にアメリカ発売、その後6月15日からのチャートでビルボード1位をとっています。実際にはその前年からヨーロッパでもヒットを飛ばしていたというから、驚きです。

 

つまり、日本のトップミュージシャンとイギリスのトップミュージシャン、同年にアメリカ進出を果たした上に、ビルボード1位を記録し、その名を世界に知らしめたというわけなので、ビートルズ世代の外国の方はSUKIYAKIも知っていると言うわけです。

 

スキヤキカヴァーを披露すると青春時代を思い出して涙を流す人もいるくらい。(実際に私の目の前で泣いた人がいました)

感慨深いですね。

 

そんなわけで、我が心のリヴァ、そしてキャヴァーンクラブにマシューストリート。

 

 

 

キャヴァーンの「ど正面」の写真がこれしかなかったので載せただけで、ここでバスキングしてるわけでは無いんで。ここは邪魔ですよね。(笑)

この立ってる道・ストリートが、マシューストリートです。

ちなみに、この演奏時のコートは、ルーフトップコンサートのジョンを意識したものですが、微妙に違う感じになってしまいました。(汗)

 

この時に私が実際にバスキングした場所は、キャヴァーンに向かってちょっと右くらいの場所や、キャヴァーンパブ前のジョンレノン像の側と、あとは、少しマシューストリート下ったところです。

 

リヴァプールでバスキングをやりたい!と言う方は、ビートルズの曲のみマスターしておけばOKです。

 

注意点は、リヴァプールは治安がめちゃめちゃ良いと言うわけではありません。

ズバリ「治安が悪い」と言われています。

私は悪いと感じたことはないので、「場所によっては結構危ないところがある」と言う表現が正しいかなと思います。

 

リヴァでバスキングするなら、ピッチのリサーチは念入りに。無闇にバスキングしない方がいいです。

特に郊外。「許可なくても出来るかな~」と、センターから外れて演奏するのは絶対やめたほうがいい。

 

 

そんなこんなで、ビートルズの話しが絡むと超、超長くなり話しも脱線しまくりでございました。

 

キャヴァーンの辛い状況のニュースが流れ、その街の映像を見て不思議に思ったのが、ニュースとしては結構辛い話題なんだけど、リヴァプールの風景が映像に映るとね、当然、ビートルズの片鱗が映るじゃないですか。

わずかに道行く、街の人たちが凄くハッピーに見えるんです。

 

こんな苦しい状況の中で、辛いニュースにも関わらず、映像が悲しく見えないのは何故だろうと。ビートルズのハッピー魔力の凄さに感服していたところ。リヴァの街そのものがハッピーに感じられるのも、スカウサーの人柄だけじゃなく、ファブ魔力もとっても大きいですからね。

 

驚いたのが、さっきBBCで映ったマシューストリートでインタビュー受けてた男の子のTシャツが、昔私がリヴァ土産に父親にプレゼントしたTシャツと同じだったんですよ。

 

そう、どうでもいいことなんだけど。(笑)

 

かなり昔に購入して父親にあげたTシャツ、今も現役で売ってるんだ!って思って。リヴァプールに訪れた人たちが着てるんだあ!と思うとね・・・

 

リヴァプールに、新しいも古いも無い、と、思ったのです。

 

それって凄いことじゃ無いか?と。

 

変わることもなく、忘れられることもなく、古くもなく、そして、常に新しく受け入れられる。

変化していくことだけが良いわけじゃ無い、そんな場所もあるんだなあと思いました。

 

そこから全てが始まったものとして。

そして、そこから全てが始まっているかもしれない多くの人にとって。

そこは、いつ迄も変わらぬ「ふるさと」なのです。

だから、キャヴァーンクラブは不滅です。

 

さて、今日はビートルズでも奏でよう。

皆さんもご一緒に。

 

All together now!

 

 

ここまでお付き合い頂き、ありがとうございました。

 

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